造形を作る時やデザインをするとき「〜のようなもの」という表現をたまに使います。自分の設計では御施主さんの好きなものやこだわりのあるものを伺いそのイメージに近い、所謂、隠喩で「そのようなもの」をデザインに取り入れることを試みています。
アスラン動物病院は「遠くから見て動物病院とわかるような建物のデザイン」と先生から外観デザインのお題を出され、それならば「遠くから見て動物に見えるような建築を幾何学体でデザインしてみよう」と決めて設計してゆきました。
千代野どうぶつ病院は「ブリティッシュパブのイメージでデザインできないか?」とのご希望に待合の大きな緑色の木製サッシを付けました。木製の格子窓の中にボトルが並んでいてもおかしくないしつらえ。マグリットの昼と夜が反転したような異国情緒のある情緒的な外観作れたらと思ってデザインしました。
タンポポ動物病院は先生方と映画のスタジオジブリの作品の話になり魔女の宅急便のキキがいてもおかしく無いような洋風の外観に出来ないかと言う御要望から外観デザインを決めていきました。
ほほえみ動物病院では院長先生の趣味であるスキューバダイビングのお話から、海の中から海面を見た時にゆらゆらする波のイメージを待合の天井に表現できないかという話を膨らませてデザインにしてゆきました。
パンダ動物病院はテナント動物病院ですが、当初の打ち合わせより、奥様がパンダグッズのコレクターで「新しい動物病院はパンダ動物病院と言う名称にしたい」と伺いましたので待合は白と黒のツートンカラーでコーディネイトしパンダのイメージを表現し奥様のパンダグッズのコレクションを並べるディスプレー台も創りました。
十人十色様々なデザインには様々なコンセプトやエピソードが含まれています。どうぞ我々に素敵なコンセプトやこだわりをお話しください。この世の中に二つとない動物病院を創って参りましょう。