新築や増築の工事で必ず通過する工程の一つに基礎工事が有ります。その流れと検査による監理の確認事項を簡単に御説明します。
土を掘削する土工事完了後、捨てコンクリートというコンクリートを施工し、その後、構造計算に準じて指定された鉄筋を配筋してゆきます。段階によって必要な金物も配置してゆきます。この段階で設計通り施工されているか指定された鉄筋が指定された組み方で施工されているかなどの確認が「配筋検査」が監理者によってされます。
配筋検査に合格すると型枠にコンクリートを流し込み鉄筋コンクリートの基礎を作っていきます。基礎は構造設計の際に練りわせる材料、コンクリートの配合計画書の提出されます。事前にそれを確認後、いよいよコンクリートの打設になります。
コンクリートがミキサー車(正規式名称:トラックアジテータ)によって現場に運び込まれます。納品書を確認し配合計画書通りで間違いないか確認します。運び込まれたコンクリートはまだ流動的な状態で、それをはじめに採取して「コンクリート受け入れ検査」を行います。コンクリートの柔らかさをみるスランプ試験、流動性を見る空気量測定、コンクリートに含まれる「塩化物量測定」、その他、コンクリート温度などを確認して、一週目と四週目の強度が試験できるようにテストピースも採取します。
これらの試験を経て設計通りのコンクリートが施工されているか確認できる事になります。側から見ますと大型のコンクリートを乗せたダンプがやってきて、やたら五月蝿い音を立ててコンクリートを流し込んで行くだけのように見えますが、まさしくこれが基礎になります。このようなチェックを経て安全な建物の基礎が完成してゆきます。