コラム&ブログ

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2024.10.20 動物病院開業 への距離感

新規開業動物病院数は減少傾向が続いています。コロナ禍後の飼育動物の減少や少子化等も新規開業へと踏み出す足枷になっているのかもしれません。相対的に移転や改修、増築や拡張を要望する既存動物病院は増加しています。ACプランへの相談も既存動物病院からの移転と既存動物病院の改修や増改築が7割弱を占めており、新規開業の相談は3割程度です。独立開業への強い意志やこだわりよりも、未来に対する不安が大きく、開業への一歩を踏み出しにくい社会環境は当分継続する可能性は高いと睨んでいます。

建築工事費用の上昇も新規開業動物病院の足枷の一つになっています。2000年頃、テナント動物病院の内装工事費用は30万円/坪前後、30坪のテナント動物病院は1000万円以下で手に入りました。2020年頃まで工事費用は微増を続けましたが40万円/坪前後で工事可能でした。それ以降の工事費用は右肩上がりで現在は55万円/坪辺りがテナント工事費用の最低費用なっています。30坪のテナント動物病院工事費用は2000万円近くになります。今後も工事費用の上昇は継続傾向でしょう。

ACプランへの動物病院関連の相談案件数は一年間に100件前後、ACプランが一年間に設計監理する動物病院数は30~40棟前後です。動物病院設計と一言で言ってしまえばそれまでですが、設計内容は多彩です。テナント動物病院はインテリア設計の範疇、戸建動物病院は建築設計の範疇です。建築構造も木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造と個々の動物病院が目指す医療方針によって選択が分かれます。建築場所、土地形状、土地高低、地盤強度、立地条件によっても建築構造は選別され、工事費用の多寡によっても構造種別は振るい分けされます。建築規模も15坪前後から300坪超まで多岐に渡ります。改修や増改築の場合は既存建物の調査から始まり建築構造上の増改築可能性と工事費用の増減を鑑み、費用相応以上の着地点を見通した設計を行う経験と技量が試されます。増改築案件は難易度が高く複雑な案件が多くなります。

ACプランは日本で唯一の動物病院設計専門の建築家集団です。動物病院建築故に付随する複雑で難解な条件や事情を解きほぐす適応能力と経験値が高い建築士集団です。動物病院の移転、改修、増改築、リニューアル等、お考えの先生方はお気軽にご相談下さい。

株式会社 イトレス&ACD 一級建築士事務所 代表  土`田孝司

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