コラム&ブログ

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2021.08.06 クライアントゾーンとワークゾーンの面積比率と待合ラウンジスペース


 病院はワークゾーンに様々な機能を抱えています。一般に入院室には概規格寸法のケージが納まり、手術室には手術の機器が入り、X線室と暗室は近くに配置し、検査・処置室には動物用シンクをはじめ多くの検査機器が納まります。これらの部屋のヴォリュームに対し診察、受付、待合は診察→処方→会計などの機能的に繋がった動線で配置する必要があります。このようにワークゾーンの機能を中心に平面計画を進めてゆくと余った部分に待合のスペースを確保することになってしまいます。時には細長い廊下のようになり、時には全体の面積に比べ狭い待合になってしまいます。もちろん病院である限り、ワークゾーンの機能は欠かせないものですが、待合ラウンジのイメージをある程度想定しつつ全体面積とワークゾーンとクライアントゾーンの比率を決定することが重要です。

 単純な四角い待合でも、曲面の壁や視線の抜けを作り空間に広がりや距離感を確保したり、様々な形や素材を組み合わせたデザインや効果的な照明計画で空間を演出することで待合ラウンジの空間的な変化が生まれ魅力が増してゆきます。具体的な面積は病院の規模により異なりますが、何組位の待合としてラウンジの広さを想定するのか、犬と猫の待合を別にするのか、予約制にするのかなど、どのような利用状況に合わせたスペースを確保しましょう。

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株式会社コモダアトリエ菰田 秀生 / Hideo Komoda

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