コラム&ブログ

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2021.04.11 入院室の見えない壁

入院室、特に音の出る犬の入院室の壁について。

入院室は騒音の元になる部屋です。飼い主の元を離れ、冷たいステンレスケージに入れられ、見知らぬ同類に囲まれ、不安な日々を過ごす彼(彼女)は昼夜の見境なく飼い主を呼び続け、冷たいステンレスケージから救い出してくれる誰かに期待し、体力の続く限り吼え続けます。彼(彼女)には悪気などなく、臆する理由もなく、遠慮する必要もなく、生きるために叫び続けるのですから、診療が忙しく処置で気ぜわしくお客様が待合で込み合っていることなど関係なく吼え続けます。

故に、防音対策として犬の入院室には防音を施します。壁と壁の間に吸音効果の高い材料を挟みこみ、入院室内部の壁は二重の壁として、表面側に防音仕様の壁をその内側に石膏ボードを千鳥に張り込みます。さらに防音効果を高める場合には防音仕様の壁の上に吸音効果の高い壁仕上げ材を張り込みます。窓ガラスには防音合せガラスを使用し窓枠にしゃくり込みを入れて壁材を隙間なく挟み込みます。天井には石膏ボードの上に吸音仕様の天井材料を張り込み、天井の上には防音効果の高い断熱材を載せます。

一般的な防音仕様は上記のような仕様になりますがさらに念には念を入れて天井に抜ける音が天井内を伝わり他の部屋に広がる可能性を少なくするするために、入院室の壁が天井を突き抜けて2階の床下に達するまで立ち上げます。天井内でも入院室と他の諸室を仕切っておくと天井内から諸室に伝わる音を遮ることができます。

入院室の音が天井のほうから聞こえてくると感じている動物病院の先生方、一度、入院室の天井内の壁の有無を確認してみて下さい。

 

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イトレス&ACD𡈽田 孝司 / Koji Tsuchida

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