動物病院 構造選択

動物病院建築の構造選択に大きく影響するのは予算です。建築構造の違いによって建築費用は変わり、建築の耐用年数にも違いが出ます。建築費用が高い順に並べると鉄筋コンクリート造、重量鉄骨造、木造軸組構法になり、耐用年数が長いのも同じ並びです。初期費用が高いものは耐用年数も長くなりますから、費用対効果を耐用年数(使用可能な期間)に重きを置いて考えれば、初期費用差は妥当な範疇と判断できます。

鉄筋コンクリート造や鉄骨造、木造にも構造の違いで分類される工法があります。鉄筋コンクリート造はラーメン構造と壁構造、鉄骨造には重量鉄骨造と軽量鉄骨造、木造には木造軸組工法と壁構法があり、各々の構法は世の中の建築構法として広く流通しています。動物病院建築は開業後の改修や増改築が多い業態であり、建築の可変性が高い構造が将来対応にも有利で適切な改修や増改築が容易にできることを鑑みると、初期建築構造選択は自ずと見えてきます。動物病院建築に適性が高い構造は鉄筋コンクリート造ならばラーメン構造、鉄骨造ならば重量鉄骨造、木造ならば木造軸組構法です。

木造軸組構法:鳥取県鳥取市 たなか動物病院

重量鉄骨造:東京都国立市 ふく動物病院

鉄筋コンクリート造:沖縄県名護市 金城動物病院

鉄筋コンクリート壁構造、軽量鉄骨造、木造壁構法は構造変更が難しく、改修時の制約が多く、複雑な法的遵守を要し、改修や増改築には不向きな建築構造であることを十分に理解したうえで、建築構造を選定して欲しいと切に願っています。

開業後10年を過ぎると動物病院改修や増築の相談時期に入ります。相談申し込み後現地に伺い既存建物の構造がコンクリート壁構造や軽量鉄骨造の場合は改修や増改築は難を極め場合によっては改修不能と判断せざるを得ないケースが多々あります。木造壁構造(2×4や2×8)の場合も要望に準じた改修はハードルが高いケースがほとんどです。改修や増改築が難しい上に工事費用も相応に嵩みます。初期建築構造の選択は建築の機能によって事前に検討し事後の変化に対応できる構造選択を慎重に適切に行うことをお勧めします。

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