前々回/前回とテナント型動物病院の現地調査や共用部について論考してきました。
今回は「居ながら改修」について、考えていきたいと思います。
まず「居ながら改修」という呼び名ですが、これは一般名詞ではなく私達ACプランが名付けました。動物病院を営業しながら(居ながら)改修工事をする計画のことを示し、現在の動物病院をより良くしたいが、「(テナント/新築に限らず)移転するまでもない」場合に適用されます。
「リフォーム」「改修」などといった言葉でご依頼をいただき、その依頼の内容は千差万別です。直感的に想起する範囲でも以下のような依頼があります。
・開業して時間が経ち、飼い主さんの需要が変わった
・常勤の獣医師が増えて診察室が足りない
・従業員の増加などで使い勝手に懸念がある
・今っぽい動物病院にしたい
・内装の痛み/設備の劣化が激しい
・診察対象を専門特化したい
・事業承継をしたので自分の診察スタイルに合わせたい
・隣のテナントが空いた
・CT/MRIを導入することになった
・従業員のためにスタッフ室を拡充したい
このようなご依頼をいただいて私達がヒアリングに伺い、ご事情を伺う中で分析をし、私達はご提案への道標を模索をします。
ご懸念の通りに改修することが正解である場合もあれば、根源的な課題/別の課題に直面することもあります。「動物病院向けの動線計画ができていない」「設備の保守/更新が滞っていて他に影響している」など、発見する内容も固有性があり千差万別です。それらをお伝えしつつ、ご予算や工期の制限の中で最適解を導き出します。他院にとっては非常識かもしれないことが、ご依頼主様にとっては最適解であることだって、もちろんあります。
また居ながら改修で独特な課題が「営業の継続性」です。「中長期の休診をすべきですよね?」とご相談をいただくこともありますが、それは必須条件ではありません。明瞭な理由があれば話は別ですが、いつ何時に診察の依頼があるかわからない病院運営の中で、中長期の休診をすることが飼い主さんに理解を得られるかは未知数です。そこで私自身は「できる限り、その需要にお答えしてはどうですか?」とお答えしています。
またよく「工事中は病院内はどうなるのですか?」というご質問をいただきます。
百貨店やショッピングモールの店舗改修では明確な間仕切壁を設けて当該箇所を集中的に施工する場合もあります。そのほうが良い場合もありますが、緩やかな仮囲い緩衝帯で隔てたほうが病院運営/施工の双方にとってバランスがいい場合もあります。すなわち、営業継続性を配慮しながら改修計画を立案し、施工時にも(仮設状態になることも含めて)事業継続を組み込んで計画立案を進めているわけです。
このような多くのシュミレーションを経て納得いただきながら立案を進めています。このような計画立案は経験豊富な実績があるからこそ導くことができるものと自負しています。
ぜひ「居ながら改修」のご検討の際には、私達「動物病院設計ACプラン」までご相談ください。
<仮設材で閉じたパターン>
<壁下地材と仮設材で閉じたパターン>
<仮設材で閉じたパターン>